八坂庚申の由緒 (いわれ)





当山は大黒山金剛寺庚申堂と号し、大阪四天王寺庚申堂、東京入谷庚申堂(現存せず)と並び日本三庚申の一つで、御本尊青面金剛は飛鳥時代に中国大陸より渡来した秦河勝により秦氏の守り本尊としておまつりされました。
平安時代、当代随一の験者であった浄蔵貴所が、すべての人々がお参りできるよう、八坂の地に当寺を建立しました。いまから1,000年以上も昔のことです。以後、日本最初の庚申信仰の霊場として信仰を集めてまいりました。現在の本堂は江戸時代・延宝六年(1679年)の再建です。



御本尊 青面金剛 しょうめんこんごう
脇侍 四大夜叉
しだいやしゃ
庚申さんの眷属の夜叉神たち
不動明王
ふどうみょうおう
千日回峰の行者さんが拝みに来る由緒あるお不動様
弁財天
べんざいてん
剣と宝珠を持った二臂の弁天様 女性の守護神
地蔵菩薩
じぞうぼさつ
地獄にも助けにきてくださる心強いほとけ
大黒天
だいこくてん
火災にあって黒焦げですが霊験はあらたか
大聖歓喜天
だいしょうかんぎてん
聖天(しょうでん) 威力絶大の神
天神
てんじん
菅原道真公(すがわらのみちざねこう) 学問・文芸の神
賓頭盧尊者
びんずるそんじゃ
お釈迦様の弟子の中でも超能力者のビンズルさんは、撫で仏としてさすってお願いします
三猿
さんえん
庚申さんのお使いの見ざる・聞かざる・言わざる
 


開基 浄蔵貴所 じょうぞうきしょ

学問や声明(仏教音楽)・文学にも秀でたマルチ僧侶にして、霊験無双の修験者でもありました。
死んだ父親を復活させたり、庚申堂の隣の八坂の塔が傾いたときには、霊力でまっすぐに直したことは有名です。
祇園祭では、『山伏山』の主役です。